西暦21XX年。
 ある日を境に人類の中に特殊な能力に目覚めるものが現れ始めた。
 僅か数人であったが、能力を使って私利私欲に走るものもいれば、逆に正義のために力を使うものもいた。
 各国政府の首脳陣には報告が上がっていたが、あまりの特異性と発現する人数の少なさから世間には秘匿される事となった。
 ただ、秘匿されたとは言ってもネット上では都市伝説として噂は広がりを見せていた。
俺はそんな事とはまったく縁の無い普通の大学生である。
 いや、普通の大学生だった。
「はぁぁぁ~~~、良く寝たぁ~~~!!」
 ごく普通の週末、夜更かしをして起きたのは昼過ぎだった。
 大学の近くに借りたマンションの一室。
 立ち上がってトイレに行こうとベッドから一歩を踏み出した時にそれは起こった。
 床に散らばっていた漫画本を踏んずけてバランスを崩し、派手にすっ転んだ。
 「うをっ・・・っとっと!!」
 バランスを崩して突っ込んだ先にはテーブルがある。
 「危なっ!!」
 俺はぶつかるのを回避すべく、咄嗟に両手をテーブルに突き出したのだった。
 普通だったらガツンとぶつかるハズだった。
ドボンっ!
 俺の手はまるで水面に手を突っ込んだかの様な感触と共に、テーブルの中へと沈み込んだのだ!!
 突然の出来事で何が起こったのかまったく理解できなかった。
俺は大きく深呼吸をして、一旦心を落ち着ける。。
 部屋の中をキョロキョロと見渡すと部屋の端に置いてあったスタンドミラーが丁度視界に入り、自分の状況を初めて理解した。
 そこにはテーブルから首だけ出して、まるで生首の様になっている俺が居たのだ。
 「!?」
 一瞬ドキッとしたものの、しっかりと手足の感覚もあった。
 実際に生首になった訳ではないようだ。
 首から下はまるで水の中にでも浸かっているかの様な感触だった。
 つまり、バランスを崩した拍子にテーブルに突っ込んだらそのままテーブルの中へと物理的にダイブしてしまったのだ。
 俺はテーブルから出ようとしてその表面に手を掛けたのだが、今度は普通の手ごたえが返ってきて何とかテーブルの中から這い出すことに成功した。
 その日、俺は能力者の一人となったのだ。
「へぇ~、面白いな。物に潜ることが出来るのか。」
 俺はそれから色々と試して、徐々に自分の能力について把握していった。
 ダイブしようと思いながら物に触れると、その物の中へとダイブすることが出来た。
 思い切って頭まで潜って見ると、物の中から普通に外の様子を見る事が出来たし普通に息をすることも出来たのだ。
 どの程度小さい物にも潜れるか試してみたのだが、何と自分よりも小さな物にまで潜ることが出来たのだ。
 テーブルの上に置いた1円玉に指を突っ込むと、そのまま大きな抵抗もなく全身ダイブしてしまったのだ。
「フッ、どうやら俺は人類と言う種を超越してしまったようだ。神は俺に何をさせようと言うのか。」
 などと中二病くさい事を呟きながら、ベランダから外を眺めていた。
 ふと、ベランダ続きの隣を見ると洗濯物が風に揺れているのが目に入った。
 洗濯ばさみがいっぱい付いたクリップハンガーだ。
 その中央にタオルで隠すように黒い下着が干されていた。
 それを見た瞬間、俺の能力の使い道の方向性は一瞬で固まったのだった。
 だって、性欲旺盛な大学生だもの。
隣の部屋には若いOLさんが住んでいる。
 何度か通路ですれ違ったけど、なかなかに綺麗な人だった。
 俺はベランダの区切りのパーティションに手を突き立てて潜り込むと、そのまま隣のベランダへと突き抜けたのだった。
 物体に潜ることが出来るのだから、壁を通り抜ける事など朝飯前なのだ。
 辺りを見回して誰も居ないことを確認すると、俺は素早くクリップハンガーの中央へと腕を伸ばす。
 風に揺れている黒いレースの付いた布へと手を触れると俺は一気にその中へとダイブしたのだった。
その空間は女性特有の匂いで充満していた。
 「やばい、この匂いを嗅いでいるだけでも興奮が収まらない・・・。」
 この濃厚な香りだけで既に俺の息子はビンビンにいきり立っていた。
 ここにダイブしてからもう何時間たっただろうか。
 期待に胸を膨らませながら、風に揺られてお隣さんの帰宅を待つ。
 辺りがすっかり薄暗くなった頃、ついにお隣のOLさんが帰宅したのだった。
 ベランダに出てくると、急いで洗濯物を取り込む。
 もちろん、俺のダイブしているパンティーごとだ。
 俺がダイブしていても特に重さは変わらないし、見た目も普通のパンティーのままの様だ。
 「ん~~~、汗掻いちゃったし先にシャワー浴びちゃおっかな。」
 彼女はそう呟くと、洗濯物の山の中からバスタオルとタンクトップ、そして俺のダイブしているパンティーを持って浴室へと向かったのだった。
俺がダイブしているパンティーは籠の中に入れられており、周りの様子はわからなかった。
 扉一枚隔てた向こうからはシャワーの流れる音が聞こえてくる。
 俺は彼女がお風呂から上がってくるのを今か今かと待ちわびるのであった。
 ガラッガラッ。
 暫くして浴室の扉が開く音がして、彼女が近づいてくる気配を感じた。
 彼女の手が伸びてきたかと思うと、俺の視界は籠の中から彼女の胸の前へと移動したのだった。
 俺の前にはお風呂上りの火照った身体のお隣さんが一糸纏わぬ姿で立っていた。
 うぉぉぉ、何という眼福!なんて素晴らしい能力なんだ!!
 彼女が手に持つ布切れの中からその見事なボディーを至近距離で堪能していると、視界が下の方へと移動し始める。
 パンティーを穿こうとしているのだ。
 「うぉぉぉぉ!!」
 彼女の足が俺の視界の直ぐ横を通過する。
 パンティーに片足を通したのだ。
 そして直ぐにもう一方の足も目の前を通過する。
 俺は彼女の膝の高さで真下から裸の彼女を見上げる格好となった。
 まるで盗撮物のローアングル逆さ撮りみたいな視界だ。
 うん、かなり好物です。
 おっと、盗撮は実際にやっちゃ犯罪だからダメだぜ?絶対!
 そして次第に上へ上へと引き上げられる。
 だって、パンティーだもの。
 そして遂に彼女の腰まで引き上げられ、パンティーは彼女の下腹部を包み込む様に密着する。
 俺の視界は彼女の下腹部で占領されたのだ。
 お風呂上りのボディーソープの匂いがパンティーの中にも漂ってくる。
 俺はパンティーの内部から彼女の身体を舐め回すかのようにまじまじと眺めるのだった。
 まるで顔面騎乗でもしているかの様な眺めにもできるし、お尻に顔を埋めるような眺めにもすることが出来た。
 彼女の肌の温かさがパンティーとの境界面を通して伝わってくる。
 まるで俺がパンティーになったかの様な錯覚さえしてくる。
 すぅ~はぁ~すぅ~はぁ~。
 俺は彼女の下腹部の匂いを堪能しながら、次のミッションに備えるのであった。
夜も更けてきて、彼女もそろそろ眠るようだ。
 布団に入るとそれ程経たないうちにスゥスゥと寝息が聞こえてきた。
 俺は焦れる気持ちを抑えて自分に言い聞かせる。
 落ち着け、まだ慌てる様な時間ではない。
 睡眠はノンレム睡眠とレム睡眠を90分周期で繰り返すのだ。
 一番深い眠りに付くのは入眠直後の最初のノンレム睡眠。
 つまり・・・今だ!!今ならちょっとやそっとじゃ起きないはずだ!!
 そして遂に俺は動き始めたのだった。
 俺はまずダイブしているパンティーの外の世界、つまりパンティーの内側のクロッチの辺りから鼻だけを外に出してみた。
 パンティーから生えた鼻が彼女の身体にそっと触れる。
 彼女の体温が鼻に伝わってくる。
 蒸れたパンティーの中の濃厚な匂いが俺の肺の中に充満する。
 「スゥ~ハァ~スゥ~ハァ~」
 ダイブしていたパンティーの中で嗅いだ匂いとは比べ物にならない強烈な刺激が俺の脳を揺さぶってくる。
 鼻が敏感な所に当たったのを無意識に感じ取ったのか、彼女がゴロリと寝返りを打ったのだった。
 彼女がうつ伏せの体制になった際に、クロッチの内側に突き出た俺の鼻は何と彼女の割れ目にすっぽりとめり込んでしまったのだ。
 柔らかくてじっとりとした熱い感触が俺の鼻を挟み込んでいた。
 彼女の割れ目に急に鼻を塞がれて鼻呼吸が出来なくなって焦ったが、一旦パンティーの中に戻って呼吸を整えたのだった。
 俺の鼻はしっとりと湿っていた。
 今度は両手をパンティーの内側から突き出すと、目の前にあるその割れ目を左右に開いてみた。
 テカテカと湿り気を帯びたピンクの粘膜が目の前に姿を現した。
 まだ経験の無かった俺はそれを生で見るのは産まれて初めてだった。
 俺は無意識に舌を突き出すとそっとその割れ目に這わすのだった。
 そこから俺は一心不乱でむしゃぶりついた。
 寝ていても感じているのか彼女の愛液が溢れ出してくる。
 俺の唾液と彼女の愛液が混じり合い、俺が満足する頃にはパンティーの生地には大きな染みが広がっていた。
 そして遂に俺はいきり立つ息子をクロッチの部分からパンティーの内側に向けて大きく突き出したのだった。
 入口こそ若干の抵抗があったものの、そのあとはぬるっと一気に彼女に奥深くまで突き刺さった。
 彼女の熱い粘膜が俺の棒を咥え込み、寝ていても無意識に収縮し締め上げてくるのだ。
 初めての俺は瞬く間に彼女の中で昇天してしまったのだった。
 「はぁ・・・はぁ・・・。」
 俺はパンティーの中の世界で余韻に浸りながら初めての体験を振り返り、そして賢者タイムへと突入するのだった。
性欲を満たした俺は自分の能力について再び考えていた。
 隣り合った物であれば物から物へと連続ダイブすることは出来た。
 彼女の中へもダイブすることはできるのだろうかという疑問が湧いてきた。
 俺はパンティーの内側から顔を出すと彼女のお尻の谷間に向かってダイブを試みたのだった。
 ぼふっ。
 結果はダメだった。この能力の対象は物限定で生き物にはダイブできない様だ。
 俺の顔は彼女のお尻の谷間に埋まり、この実験は終わることとなる。
 「んん・・・。」
 彼女が起きそうになってきたので慌てて撤退することにする。
 パンティーからパジャマ、布団へとダイブを繰り返し、最後はアパートの壁の中を泳いで自分の部屋へと帰宅したのであった。
 壁の中から這い上がり自分のベッドに腰を掛けると、次なるエロミッションに向けて計画を練るのであった。
