そう言うとこやぞ!2

私は科学部部長。自分で言うのもなんじゃが天才的頭脳とひらめきで数多の発明品を作ってきた。
部員は私以外には一人だけ。
やつの名は高橋。
私は彼を振り向かせたくてちょっかいを掛けているのだが未だに上手く行ったことが無い。
この私の天才的頭脳をもってしても恋愛はムズカシイのだ。
いや、高橋が朴念仁すぎるのだ!

「そうだ!良い事を思いついた!」
思いついた私は早速発明品を徹夜で作り上げたのだった。
「じゃじゃーん!ちぇんじ君1号じゃ!!」
※説明しよう!ちぇんじ君1号とは、事前にスキャンした物体に姿を変える事が出来る魔法の様な発明品である。

「さっそくスキャンっと・・・。」
私は音楽の授業で使ったリコーダーをスキャンしたのだった。
私の頭の中の計画ではこうだ。

私が自分のリコーダーに変身する。

高橋が部室にある私のリコーダーに気づく

誰も居ない部室にある女の子のリコーダーをペロペロする

「これもうキス!しかも大人のディープなやつじゃね?完璧すぎる自分の頭が恐ろしいわ~。」
この部長、頭脳は一流品だが恋愛に対しては激しくポンコツでなのである。
そして放課後、すぐに私は行動に移した。

「あれ~?部長居ないんですか?珍しい。」
科学部部室に高橋が今日ものこのことやってきた。
(待っとったぞ!高橋!)
私はリコーダーに姿を変えて床の上からやつの姿を眺めていた。
(さぁ、こっちに気づけ、高橋ぃぃぃ!今なら私の身体を好きにしていいぞ!)
くぅぅぅ、ドキドキが止まらないんじゃが!
(おっ、今こっち見よった!)
「うんっ・・・これって部長の・・・?」
私の姿に気が付いた高橋がチラチラと私を眺めている。
高橋がそっとこちらに手を伸ばしてくる。
私はさっきからドキドキしっぱなしだ。
高橋は私を手に取るとゆっくりと顔の前に持って行く。
(あああっ、そうじゃそのままブチュッとするのじゃ!激しくレロレロするのじゃ!)

「うわっ、くさっ!」

(はぁ?高橋!わしのどこが臭いんじゃい!!!お前!デリカシーってもんがないんか!!そういうとこやぞ!!)

再び床に放置された私はリコーダーの姿で数時間泣いた。

───翌日。
「高橋~!今日こそは目に物を見せてやる!!この作戦が終わった時にはお前は私にゾッコンじゃぞ!」
昨日の作戦失敗の反省会を行った結果、重要なファクターを忘れていた。
高橋が私の事を女として意識してないんじゃないかという事を!
まずは高橋に私の女として意識させる。
この部長、目的のためなら何でもする女である。

私は部室の机の上にマシンをセットして水泳で使用するスクール水着をスキャンする。
あとはこのボタンを押せばビームが発射される。
私は「絶対押すな!」と書いた紙をボタンの横に張り付けた。
「完璧すぎて自分が恐ろしいわ!」

私の計画はこうだ。
うかつにもボタンを押した高橋が私の水着に変身する。

何も知らないフリをして私がやつを着る

私の魅力的なボディーでやつがメロメロになる

「裸でやつと一つになるとかもうこれは実質セックスじゃね?今日も完璧すぎる自分が恐ろしいわ!」
私は高橋が部室に近づいてくるのを発明品のみまもる君で離れた所からモニターしていた。
「おっ、高橋が部室に入ってきたな・・・。さぁ、ボタンを押すのだ!!」

「あれ?今日も部長居ないのか。また何か変な発明品が置いてある・・・。」
私の作った姿ちぇんじ君1号をしげしげと眺めている。
「さぁ、そこじゃ!ボタンをぽちっと押すのだ!高橋!!」

ポチッ。

「よしっ!よしっ!押しよったぞ!」
ちぇんじ君1号からビームが発射される。
モニターの光が収まるとそこに高橋の姿は無く、私のスクール水着が落ちていたのだった。
「くっくっくっ、私は自分の頭脳が恐ろしい。第一段階は完璧じゃ!」
そして第二段階へと計画は進行する。

部室のドアを開けると私は声をあげる。
「おっと~、こんな所に落としておったか~!急がないと水泳の補習に遅れちゃうぞ~!(棒読み)」
私は水着に姿を変えた高橋を掴むとプールの更衣室へと向かったのだった。

さぁ、高橋よ!私のナイスバディーで悩殺されるがよい!
私はスカートのままパンツを脱ぐ。
高橋に下半身を通していく。
めっちゃドキドキする。
私は一気に高橋をグイっと引き上げたのだった。

高橋が下半身にぴったりと密着する。
これってクンニ・・・いや、強制顔面騎乗!
伸縮性の良い生地が下腹部を締め上げてくる。
そして今度は上も脱ぐと高橋を引き上げて肩に通す。
ぱちん。
完全★合体!!
私のおっぱいの味はどうだ?高橋よ!?
しかと目に焼き付けるがいい!
ついに今日私は高橋と一つになったのだ!
もうこれは実質セックル!セックルじゃあるまいか!
私は自分が身に着けているスクール水着に視線を落とす。
高橋が私の胸やお尻をぴっちりと包み込んでいるのだ。
やばい、興奮してちょっと濡れて来たかも・・・。

プールサイドに出ると何やら曇り気味。一雨来るかもしれない様な天気だった。
「はい、じゃぁ準備運動しっかり!!」
先生が補習参加者に声を掛ける。
プールサイドで屈伸や手足ぶらぶら、座り込んで前屈などを行う。
屈伸すると股間に高橋が食い込んでくる。
しっかりと見とるか?高橋~!!
私の身体をまじかで直視してもうビンビンじゃろ?目が離せないじゃろ?
くっくっくっ。
これでもう私の魅力にメロメロ間違いなし!
意識の中に女=私と完全に刷り込んでくれてやるわ!

「準備運動終わった者からプールに入って~!」
そう言われると皆がプールへと飛び込む。
私もそれに続いてプールに飛び込む。
水着が飛び込んだ際の水圧でズレる。
ああっ、高橋がお尻の割れ目に食い込んできおる・・・。
私は指でお尻に食い込んだ高橋をクイッと元の位置に戻す。

「それじゃ後で平泳ぎのタイム測定するからそれまで各自練習!」
それを聞いて補講参加者たちが練習を開始する。
私も同じように平泳ぎの練習を始める。
カエルの様に手は水をかき、足は水を蹴りだす。
思った以上に水着がお尻に食い込んでくる。
意識すればするほどお尻に食い込む高橋の事が気になる。
あ、これってお尻の穴も高橋には丸見えじゃん・・・。
そう思うと急に羞恥心が込み上げてきて、お尻の穴を心なしかギュッとすぼめたのだった。

雨が降り始めた。
夏特有の激しいにわか雨だ。
雷も近くで鳴っている。

「おい、お前ら~!水泳は中止!急いでプールから上がって!」
「「はぁ~い。」」
どうやらタイム測定は中止の様だ。
運動は得意ではないから助かった。
ともあれ、落雷が怖いので手早く更衣室に移動だ。

そんな折、プール近くの木に雷が落ちた。
凄い轟音と供に視界が一瞬真っ白になるほど光った。
補講参加者から悲鳴が上がる。

じょぉぉぉぉぉ~~~~。
私はあまりの事にびっくりして激しく漏らした。
最後尾だったので誰にも気づかれなかったのだけが幸いだ。
そこで思い出した。
高橋ぃぃぃぃぃぃ!!
私は高橋におしっこをぶっかけてしまった。
水着におしっこが染み込み、滴っている。
激しい雨の中で私は泣いた。

着替え終わって部室へと戻ってきた。
水着になった高橋は部室に干してある。
そろそろ変身が解ける時間なので私は一旦部室から離れてみまもる君で遠くからその様子を眺めていた。
変身が解けたら何食わぬ顔で話しかけるのだ。
あっ、でもさっきまで胸もあそこもお尻の穴もすべてやつにさらけ出していた訳で・・・流石にちょっと顔を見るのが恥ずかしい。

しばらくして水着がモコモコと変形を開始した。
モコモコと膨れ上がり、その姿を高橋へと変えたのだがそのまま床に倒れ込んでしまったようだ。
私は急いで部室のドアを開けた。

「高橋~!大丈夫か!?どこか調子悪いのか?」
「ん・・・・んん?あれ?部長?どうしたんですか?」
「どうしたもこうしたもあるか!」
「ん~、なんか急激に眠くなって寝てたみたいです。」
「はぁ?何も覚えてないのか?」
「う~ん、ボタンを押したところまでは覚えているんですけど。」
「ちょ、おまっ!私の努力が・・・。そういうとこやぞ!高橋っ!!」
「それより部長、なんかこの部屋ちょっとアンモニア臭くないですか?」
「あっ・・・。あーそれな。」

高橋から染み出すアンモニア臭に免じて今回は不問にした。
部長の恋愛はまだ成就しないのであった。