変身 – 小学生編2

今日は入学式なんだ。
各学年に生徒が2~3人しかいないものだから、小中高と合同での全員参加の入学式兼、始業式なんだって。
生徒は全員合わせて30人くらいしかいないみたい。
横にずらっと並んだ先生たちの中でハルカ先生が手を振っている。
今年入学の1年生は僕ともう一人の女の子だけみたい。
お友達になれるかな?

入学式の後は簡単な自己紹介をして終わりみたい。
同級生になる有栖川さんは色白で整った顔をしたお嬢様みたい。
あとから知ったんだけど、みたいじゃなくて本物のお嬢様なんだって。
「お友達になってあげてもよろしくってよ!」
「あ、うん。よろしくね。」
ちょっと変わった人なのかな?お友達になれるんだろうか・・・。

有栖川さんの得意な変身は身体変化なんだって。
目の前で変身してくれたんだけど、すごいんだよ!
子供の姿から大人の姿に変身できるんだよ。
僕は大人姿の有栖川さんを見て思わず見惚れちゃったよ。
おっと、僕にはハルカ先生という心に決めた人がいるから浮気はダメだね。

「それでハヤト君、あなたは何が得意なんですの?」
大人姿のままの有栖川さんが訪ねてくる。
「えっと・・・僕が得意なのはね・・・。」
どうしよう。
服とかって言ったらひかれないかな?
ちょっと心配しながらも僕は意を決して変身してみたんだ。
お部屋に転がってた先生のファッション雑誌に載っていた最新の高級ブランド服に!
ボワンッ!

「えっ・・・!?」

思わず有栖川さんの口から声が漏れた。
彼女は僕を手に取るとマジマジと眺めてくる。
「なかなかお上手に変身するのね。まるで本物と区別が付きませんわ。ハヤト君なかなかやりますわね。」
よかった・・・ひかれなかったよ。むしろ好評みたいだ。
「ちなみにどのくらいの時間変身続けられますの?」
「うんとね、今は服なら大体丸一日くらいかな?」
「はぁ!?そんな見栄を張らなくてもよろしくってよ?今の最長記録が12時間くらいなのご存じないの?」
「嘘じゃないよ!本当だよ!」
「そこまで言うなら証明してもらってもよろしくて?私は嘘をつく方が大嫌いですの。もし本当じゃなかったら私の下僕になりなさい!」
「わかったよ。それじゃあ土曜日でいい?」
「ええ、よろしくってよ。」
有栖川さんも全国から集められた変身のエリートの中のエリートなので長時間変身することの大変さを良く知っている。
丸一日変身なんて出来る訳ないのだと。

━━━━━土曜日
最上階が有栖川さんのお部屋になっている。
お嬢様だからその辺も考慮されてるのかな?
彼女と一緒に住んでいるのは片桐先生と言って、彼女の家のお抱えの先生でメイドも掛け持ちしているらしい。
有栖川さんの家は元々変身のエリートの家系で政府とも強いパイプを持っているんだよってハルカ先生が教えてくれた。
入学式の時に片桐先生を少し見かけたけど、とてもきれいな人だったなぁ。
「それじゃあ早速だけど証明していただきましょうか?もし嘘だったら私の下僕よ?わかってますの?謝るなら今のうちですわよ?」
「うん、わかってるよ。じゃあ本当だったら有栖川さんはどうするの?」
「ふふん、そうね。その時は私の彼氏にして差し上げますわ。まぁ、無理でしょうけど。」
「じゃあ、何に変身すればいい?服なら大抵の物には変身できるけど。」
「それではこうしましょう。うちの片桐の服に変身して丸一日入れ替わってもらうわ。」
有栖川さんが片桐先生に紅茶をぶちまけて、そのまま着替えさせるという作戦らしい。
う~ん、上手く行くのかな?

僕は有栖川さんに言って片桐先生のクローゼットをこっそりと見せて貰った。
片桐先生は丁度買い出しに出かけているので留守の様だ。
なるほど、なるほど。下着はこっちか。フムフム。
片桐先生の下着をマジマジと眺める僕をまるで変態を見る様な目で睨んでくる。
まぁ、やってることは確かに変態みたいだけどさ。

「それでは作戦決行ですわよ。」
そう言うと有栖川さんは紅茶の入ったティーカップを片手に持ち、キッチンで料理をする片桐先生の後ろへと忍び寄る。
「キャッ!つまずいてしまいましたわ!」
めちゃめちゃワザとらしい。
「お、お嬢様ぁぁぁ・・・。」
片桐先生は頭から紅茶をぶちまけられてベチャベチャである。
「あら、片桐。ごめんなさいね。着替えは私は取ってきてあげるからそのままシャワー浴びていらして。」
そう言って片桐先生を無理やりお風呂に行かせるとクルリと僕の方を振り返る。
「さぁ、あなたの実力を見せてもらおうかしら。」

時刻は昼の12時である。
ボワンッ!
僕はさっき見た片桐先生の服一式へと変身した。
ブラウスとキャミソール、ひざ丈スカート、
それとブラジャーとパンツとパンストだ。
有栖川さんは足元に現れた着替え一式に唖然としたようだ。
「ええ~~~っ!?うそっ、有り得ない!!」
一つ一つ手に取り、確かめてくる。
「これ全部ハヤト君なの?これも・・・これも?」
「うん。そうだよ。それじゃ作戦通りお願いね。」
「わ、わかりましたわ・・・。」

「片桐~、着替え取ってきたから置いておくわね。」
「ありがとうございます。お嬢様。」
有栖川さんは僕を脱衣所に残してそこを後にする。
「う~ん、ハヤト君が変身したショーツやブラまで片桐に着させても良かったのかしら・・・。」
脱衣所の前でうろうろと歩き回る有栖川の姿がそこに有った。
「やっぱり今からでも止めようかしら・・・。」
彼女がどうしようか迷っていると、シャワーを浴び終えたバスタオル姿の片桐先生が浴室から出てきてしまったのだ。
片桐先生はドライヤーで髪を乾かすと、僕の方へと手を伸ばしてくる。
ショーツを手に取るとまったく気にする様子もなくいつも通りに足を通す。
スルスルスルッ・・・。
片桐先生の股間が目の前に迫ってくる。
ハルカさん以外に穿かれるのは初めての体験だ。
ポフッ。
僕の身体が彼女の下腹部を包み込む。
ボディーソープの香りが鼻孔をくすぐる。
次はブラを手を伸ばすと器用に背中に手を回し、上手にホックを止める。
ハルカさん程ではないけれどなかなか迫力のあるお胸だ。
そしてパンストを身に着ける。
つま先からふくらはぎ、ヒップまでをきゅっっと引き締める。
パンツになって穿かれている僕の身体を、パンストになった僕が片桐先生の身体へとぎゅぎゅ~っと締め付けるのだ。
パンツに意識を集中するとグイグイと押し付けられた身体が彼女の割れ目へと食い込み、熱い体温が伝わってくる。
へぇ・・・ハルカ先生とちょっと違うんだ。
あっ、だめだめ!僕にはハルカ先生という心に決めた人が居るのに、なんでこんなにドキドキしちゃってるの!
キャミソールとスカート、ブラウスも着ると彼女は部屋へと歩いていく。
「お嬢様お待たせしました。遅くなりましたが直ぐにお昼の準備いたしますね。」
「あ、うん。よろしくお願いするわ・・・。」
有栖川さんは片桐先生の様子をじ~と眺めながら声を掛ける。
「着替えはそれで良かったかしら?何か変な所はなかったかしら?」
「ええ、いつも通り・・・いえ、いつもよりも着心地いいくらいですよ♪」
彼女は笑顔でお嬢様に答えたのだった。
「あ・・・そう。それなら良かったわ。」
有栖川さんは信じられない物を見るような目で片桐先生の後ろ姿を眺めるのだった。

「さ、お嬢様。昼食の準備ができましたわ。」
二人はテーブルに着く。
ずしりとした感触が僕の身体の上に伸し掛かってきた。
有栖川さんは相変わらず僕の方をじ~っと見つめてくる。
「お嬢様、どうかなされましたか?先ほどから何やら視線を感じるのですが。」
「あ、ううん。なんでもないわ。それよりもちょっと変なお願いなんだけど、明日のお昼までずっと家に居て貰えないかしら?できれば服装もその恰好のままだと嬉しいのだけれど。」
ああ、なるほど。外出中に僕の変身が解けちゃったら外で素っ裸だもんね。さすがお嬢様、気が利くね。
「えっ?お嬢様のお願いでしたら別に構いませんが何かあるのですか?」
「あ~~~うん。きっと明日のお昼までには分ると思うわ。きっと・・・。」

「それにしてもなかなか粘りますわね。」
お昼丁度に変身して、かれこれ6時間くらい経ったかしら。
夕食を作るためにキッチンに立つ彼女を見つめながら呟く。

夜になり食事も済ませて、私は部屋のお風呂へと向かった。
「まったく気づかれないとかどんだけ変身が上手なのよ!」
お風呂でお湯に浸かりながら独り言を言う。
「それに複数の物に分かれて変身出来るなんて今まで聞いたこと無いし、彼の身体はどうなってるのよ!」
変身のエリート家系で高度な教育を受けてきた彼女だが、今その自信が足元から崩れ落ちるようなそんな衝撃的な出来事だったのだ。
「ふぅ・・・まぁ良いわ。流石にそろそろ変身が解ける頃かしら。
それよりも、どうしましょう。下着に変身した殿方をずっと身に着けさせていたなんて・・・なんて言って謝ればいいのよ。」
浴室から脱衣所に出ると着替えを手に取る。
「それにしても下着に変身した殿方を身に着けるってどんな気分なのかしら。」
そんな事を考えながらショーツに足を通す。
「どうしよう・・・何故だかドキドキが止まらないわ。どうしちゃったのかしら、私。」
ショーツを腰まで上げると、伸縮性のある生地で出来たそれはぴったりと身体にフィットする。
小学1年生の割に大人びた彼女の性の目覚めは早いものだった。
変身能力で大人の身体に変身するのも何かしら影響が出ていたのかもしれない。
もしもこのショーツが彼だったらと考えると何故か鼓動が早くなる。
彼女の指は自然と割れ目へと延び、そっと割れ目をなぞる様に指が動く。
2~3度指が往復したあとでハッとして首を振る。
「わ、私ったらいったい何を考えているのよ・・・。」
ナイトウェアに着替えて部屋に戻ると、片桐はソファに座ってテレビを見ていた。
まだ変身は解けていなかった。
既に時刻は夜の9時を過ぎていた。

「お嬢様、夜更かしは身体によくありませんよ?そろそろお休みになられてはどうですか?」
「もう少しだけ良いかしら・・・?」
「仕方ありませんね・・・もう少しだけですよ。」
私は本を読みながら、片桐の方をチラチラと眺めていた。
気になって気になって本の内容など、これっぽっちも頭に入ってこない。
もう夜中の12時を回っている。
既に変身して12時間は経過していた。
「まさか本当に丸一日変身できると言うの・・・?」
流石に眠さが限界に達しベッドに横になる。
片桐には申し訳ないが、今日は彼を着たままで寝て貰っている。
「それではお嬢様、お休みなさい。」
「ええ、お休み。」

━━━━━翌日
目を覚ますと既に朝食が用意されている。
昨日遅くまで夜更かしをしたせいで、起きるのが遅くなってしまった。
片桐を見ると、やはり昨日と同じ服を身に着けたままだ。
まだ変身が解けていない様子だ。
時刻は既に11時。
昨日の昼に彼が変身してから既に23時間が経過していた。
片桐の服をじろじろと眺めてみても、どうしても普通の服にしか見えない。
「ねぇ、片桐。昨日は良く眠れた?変な事は起きなかった?」
「はい。特に何もありませんでしたけど、どうかされましたか?」
「いえ・・・それなら良いのよ。」

時刻は11時半。
彼の言っていた事が本当ならそろそろ変身が切れてもおかしくない頃合いだ。
「(どうしましょう・・・なんだかそわそわしてきましたわ。)」

時刻は12時。
彼が変身してからもう24時間が経過している。
「ねぇ、片桐。この後びっくりする事が起こると思うのだけれど、先に謝っておくわ。ごめんなさい・・・。」
「どうしたんですか、お嬢様?」
「とりあえずこちらに来てソファーに座ってちょうだい。」
「お嬢様が謝るなんてよっぽどの事なんですね?何かのドッキリとかですか?」
「あのね・・・先に言っておくわね。昨日からあなたが来ている服なんだけれども、実は同じクラスになったハヤト君なのよ。」
ここで学校での事を彼女へと伝えた。
「それで丸一日服に変身してもらっていたのよ。」
「え~っと、ハヤトさんでしたっけ?丸一日も変身出来るなんてすごいじゃないですか!さすがお嬢様のご学友ですね。」
片桐先生は自分の来ている服を摘まみながらそう答える。
「ええ、正直私は彼の事を侮っておりましたわ。」
「それでそろそろ変身が解ける時間ということなんですね。」
「ええ、そうよ。それでね、もう一つ言わなければいけないんだけれども・・・。」
ゴクリ・・・。
これを伝えたら片桐はどんな反応をするのだろうか。
「片桐、昨日あなたに渡した着替え一式が全部彼なのよ。」
「ん?」
片桐先生の頭にはてなマークが浮かんでいる。

「「・・・。」」
そして二人の間に沈黙が生まれる。

「あの、お嬢様。理解が追い付かないのですが、一式と言うとこのブラウスとスカートの事でしょうか?二つの物に分かれて変身するなんて聞いたことが無いのですが?」
「いいえ、違うのよ・・・。」
「ですよね、二つに分かれるなんてこと有ったら大事件ですよね。」
「違うの!そうじゃないのよ!一式なのよ・・・。」
「お嬢様?ブラウスと、スカートと、キャミソールでしょうか?」
まだお嬢様は首を横に振り続ける。
「全部よ!あなたが今、身に着けている物すべてが彼なの!!」
「あははは・・・お嬢様ったらまたまた御冗談を・・・。」

再び二人の間に静寂が訪れる。

「えっと、本気でおっしゃってます?」
有栖川がコクリと肯く。
「ブラジャーもショーツもストッキングもですか?」
再びコクリと肯く有栖川。
「えっと・・・それでは私は昨日からその・・・丸一日ずっと裸でご学友のハヤトさんに包まれていたと?」
またまたコクリとうなずくお嬢様。
「お嬢様ったら、そんな変身事出来る訳ないじゃないですか。あははは、もしそれが本当だったとしたら全部許しちゃいますよ。」
その言葉を聞くと、お嬢様は顔を上げてにっこりとほほ笑む♪
「よかった・・・ありがとう片桐!その言葉を聞けて嬉しいわ。ハヤト君、もう変身を解いてもらってもよろしくってよ?」

それから数秒後、僕は24時間ぶりに元の姿へと戻ったのだった。
ボワンッ!!
「ひっ!?」
片桐先生は突然の出来事に悲鳴を上げた。
先ほどまで来ていた服が急に消えて丸裸になったのだ。
そしてそれに加え、お尻の下にお嬢様のご学友のハヤトさんのお顔が出現したのだ。
お尻の下から苦しそうな彼のうめき声が聞こえてくるのだけれど、ビックリして腰が抜けて動けなくなってしまっていた。
「あっ・・・ハヤト君!」
有栖川さんが片桐先生のお尻の下から何とか僕を救出してくれて一命をとりとめる。
危うく片桐先生のお尻の下で窒息死する所だった。
「片桐も大丈夫?」
「え、ええ。すみません。あまりの事に茫然としておりました。お嬢様との約束なので今回のドッキリは不問にいたします。
それにしてもハヤトさん・・・24時間私の股間に顔を埋めてクンカクンカスーハースーハーしたりしてたんですよね?変態ですね♪」
片桐先生が小悪魔的な表情で僕を罵ってくる。
「えっと、その・・・ごめんなさい!」
僕は平謝りしたのだった。
「それにしてもハヤトさんの変身については研究者として大変興味深い物が有りますね。分かれて変身する所を直に見せていただいてもいいですか?」
「うん、いいよ。それじゃ変身するね。」
そう言って僕は再びブラジャーとパンツへと変身したのだった。
有栖川さんと片桐先生が変身した僕を興味深そうに眺めてくる。
「実際に目の前で見てもまだ信じられませんわ、お嬢様。」
「ええ、私も同感よ。未だに信じられないもの。」
片桐先生は裸のままパンツに変身した僕を手に取ってマジマジと眺めてくる。
有栖川さんもブラジャーに変身した僕に手を伸ばすと同じように眺めてくる。
片桐先生は僕を掴んだまま立ち上がるとおもむろにまた僕を穿き始めたのだ。
僕も有栖川さんも声を掛ける暇もなかった。
ムギュッ。
僕は片桐先生の下腹部に押し付けられる。
「ちょっと、片桐!何をしているのかしら?」
「大変興味深い研究対象なので、お嬢様よりも先に唾を付けておこうかと。ハヤトさんはショーツになって穿かれるのがお好きの様ですし。」
「ダメよ!ダメ!!ハヤト君は私の彼氏になる約束してるんだから!彼を穿いて良いのは私だけなの!!」
「ちょ、ちょっとまってよ!べ、別に穿かれるのが好きって訳じゃないよ!好きな人とくっ付いてるのが好きなだけだよ!誰でもいいって訳じゃ無いし!」
そうして僕の奪い合いが始まったのだった。
どさくさ紛れに有栖川さんも凄い事を言い始めたし、僕の小学生生活は前途多難そうだ。