シュリンカー

今日から魔法使い1

「う~ん、どれにしようかなぁ~。」俺は30歳の誕生日に突如現れた新人魔法使いサポート担当のキノから渡されたマジカロイド端末を覗き込みながら呟く。端末の画面には魔法配信サービスのマジカルプレイが表示されている。縮小魔法か・・・。昨晩キノに縮め…

今日から魔法使い(序章)

「はぁ・・・・ついに30歳か。」もう少しで日付も変わろうかという時刻。1LDKの狭いアパートの一室で、間藤 一(マドウ ハジメ)は一人つぶやく。顔は特に悪いわけでもなく、太っているわけでもない。特に趣味と言う趣味もなく、職場と部屋を往復する…

山神様の恩返し

社会人になってからまともな休みも取れなかったが担当のプロジェクトが一息ついた頃、やっとまとまった休暇を取ることが出来た。季節は初夏に差し掛かっていた。昔から気になっていたあの夢についてはっきりさせたくて旅に出ていた。目的地は祖父の育った山奥…

仁奈太のアルバイト

俺の名前は朱里 仁奈太。今年から大学生だ。親父は海外に赴任中で、心配症の母は一緒について行っている。そのため今は自宅マンションに一人暮らしをしている。7月の前期試験も終わり、来月から2か月間の夏休みに入る。俺は自由に使えるお金が欲しくてアル…

とある夫婦の

「ねぇ、あなた。今晩どうですか?」妻からの夜のお誘いだ。結婚してから5年。子供はまだいない。最近は夜の営みもマンネリ化気味で、刺激が足りないのか途中でダメになってしまうことがたまにあった。さすがに妻には申し訳ないと思っており状況を打破すべく…