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  • きのこの里
    • きのこの里1

      「本当に田舎だからびっくりしないでよね。」「田舎暮らしに憧れてたからちょっと楽しみだわ。」俺はプロポーズを受け入れてくれた彼女の実家へと挨拶に向かっていた。山の麓にある小さな町。更にそこから曲がりくねった細い山道をひたすら進んで30分程経っ…

    • きのこの里2

      「おっ、やった!培養成功したっぽい!?」フラスコの中に菌糸が広がっている。彼女の実家の裏山で採取してきた例の幻のキノコだ。中毒性があるくらい美味しい幻のキノコである。実際に中毒性があるのかもしれない。ただでさえ幻と言われるキノコなのにさらに…

    • きのこの里3

      「ねえ、たくん。山田さんちのお爺さんが山仕事中に熊に襲われたって!」「マジで!?おちおち山で仕事もしてられないな。」俺は結婚して彼女の山奥の実家でキノコ農園をやっている。山に並べた原木でも栽培しているためしょっちゅう山に入るのだ。何か熊避け…

  • 夢見る少女と戯れる
    • 夢見る少女と戯れる1

      「おはよう~♪」朝、家を出てすぐの所でご近所の年上のお姉さんが声を掛けてきた。彼女は近くの豪邸に住んでいる人で、お嬢様学校に通う女子高生だ。3年生で生徒会長をしてるらしい。凄く清楚で凛とした感じの素敵な人だ。「おはようございます。」毎朝よく…

    • 夢見る少女と戯れる2

      僕は布団に入り目を閉じると直ぐに眠りに落ちた。そして夢を見る。宇宙空間の様な暗闇の中にいくつもの光の玉が浮かんでいる。光りの玉は新しく現れては消えていく。これは他の人が見ている夢だ。それぞれの光の玉の中に夢の世界が広がっているのだ。光りの玉…

    • 夢見る少女と戯れる3

      僕は他の人の夢の中に入ることが出来る。どうも僕の身体にはうっすらとだけど夢魔の血が流れているらしい。最近は夢の世界に干渉して自由に制御することが出来るようになってきたところだ。一度夢の中でサツキさんのパンツに変身した事があるのだが、何かの拍…

    • 夢見る少女と戯れる4

      僕は人の夢の中に入る事が出来る。最近は人の夢に干渉してコントロールすることも出来るようになった。そしてさらに制約はあるが夢の中から現実の世界へと飛び出す事が出来るようになったのだ。まぁ、僕の肉体が寝ている間限定の話だけども。あとあまり大きな…

    • 夢見る少女と戯れる5

      暗い空間に無数の光る玉が浮かんでいる。光る玉は他の人の夢の世界だ。その中を泳ぐように移動していると聞きなれた声がしてきた。「・・・くん・・・・ゆっくん・・・。」サツキさんの声だ。現実世界では清楚でお淑やか。上流階級のお嬢様。夢の世界ではHが…

    • 夢見る少女と戯れる6

      ここは現実世界。美少女二人は同時に目を覚ました。「んんん~~~~、いい夢見れたわ。アヤ、夢の内容覚えてる?」「えっと、何となく小さなユキ君とエッチする夢を見ていた様な気がします。まるで本当にエッチした後のような感触があそこに残ってるような・…

  • そう言うとこやぞ!
    • そう言うとこやぞ!1

      「部長、このフラフープみたいなの何ですか?また変な発明品作ったんですか?」「ああ、よくぞ聞いてくれた。これはな簡単に言うとワームホール生成装置だよ。別の地点とこの輪っかを繋ぐことができるのだよ。」「へぇ~、どこでも〇アみたいなもんですか?」…

    • そう言うとこやぞ!2

      私は科学部部長。自分で言うのもなんじゃが天才的頭脳とひらめきで数多の発明品を作ってきた。部員は私以外には一人だけ。やつの名は高橋。私は彼を振り向かせたくてちょっかいを掛けているのだが未だに上手く行ったことが無い。この私の天才的頭脳をもってし…

  • 二人の出会いはアレでした
    • 二人の出会いはアレでした 1

      「おはようございます。」「あっ、姫野さん。おはようございます。今日もいい天気ですね。」ゴミ出しに行ったらお隣の旦那さんに会った。う~ん、一寸さんは今日もかっこいいなぁ。私もあんなかっこいい旦那が欲しい・・・いや、恋人すら居ないんだけどね。た…

    • 二人の出会いはアレでした 2

      いぇ~い!!最近いきなり素敵な恋人ができちゃいました~!!それどころか、なんとプロポーズまでされてしまったのですよ!!それもお隣に住む誠実で爽やかイケメンのお金持ちですよ!ただしバツ1。私は顔もスタイルも悪くないはずなのだが、まったくと言っ…

  • たまに変身しちゃう訳ですが
    • たまに変身しちゃう訳ですが1

      昔々、ある山奥に人ならざる者たちが集まって住む隠れ里が存在していた。人間たちからは妖や物の怪として恐れられていた。どこの社会にも変わり者というものが一定数おり、この人ならざる者たちの中にもそれは存在した。その変わり者は人間社会に憧れを持って…

    • たまに変身しちゃう訳ですが2

      俺の名前はアキラ。なんとクシャミして最初に見た物に変身してしまうというちょっと困った体質なのだ。なんでも大昔に人間社会に憧れた変わり者の妖と恋に落ちた人間の子孫との事だ。その妖は姿形を自由に変える事が出来たらしい。先祖返りなのかその能力が中…

  • VRMMOがバグってたんですけど
    • VRMMOがバグってたんですけど1

      フルダイブ式VRMMOの登場からはや十数年。仮想世界に没頭し、不健康な生活を送る若者たちの健康問題が社会の大きな問題となっていた。政府は定期的に超高精度スキャンを用いた健康診断を義務づけることにしたが、問題解決には至っていなかった。そしてそ…

    • VRMMOがバグってたんですけど2

      VRMMOゲームの人口が増加した結果、運動不足による健康問題が大問題となり社会保障費が急激に増大して大問題となっていた。それを問題視した政府は巨額の予算を掛け量子コンピュータと高精度スキャン機能を備えたダイブギアという最先端の技術を投入した…

    • VRMMOがバグってたんですけど3

      「ねえ、コウ!今から共通サーバー行かない?」「急にどうしたの?」「今回のアップデート内容見た?ホームが持てるんだってさ!お金もたっぷり溜まってるしお家買おうよ、二人のお家♪」俺のアバターはバグのせいで5cm程度しかなく色々と目立つと困るため…

  • 変身
    • 変身 – 幼稚園編1

      「はい、みなさ~ん!宿題はやってきましたか?」「「「は~い!」」」子供たちが元気よく答える。そんな中に一人だけ下を向いて暗い表情の幼稚園児が一人。それが僕だ。ここは幼稚園。幼稚園と言っても普通の幼稚園ではない。たまに生まれてくる変身と言う特…

    • 変身 – 幼稚園編2

      僕の名前はハヤトだよ。幼稚園に通ってるんだけど、普通の幼稚園じゃないんだ。僕みたいに変身できる子供たちが通う特別な幼稚園なんだって。でも僕は下手くそでみんなみたいに上手く変身できなくて馬鹿にされてたの。先生にどうしたら上手く変身できるか相談…

    • 変身 – 幼稚園編3

      「水谷先生に一晩だけお願いしてあるから良い子にしてるのよ。」ママ達は急な予定で一晩留守にするらしい。お隣のアパートに住む水谷先生とは家族ぐるみで仲良くしていたので、ママがお願いしたみたい。ちょっと寂しいけど、先生と一緒なら全然平気だね。夕方…

    • 変身 – 幼稚園編4

      「せんせ~、おはようございます!」「はい、おはよう~♪」今日も子供たちは元気いっぱいだ。ここはちょっと変わった幼稚園なんだけど、私は今年からここの先生をしている。ここの幼稚園は普通の幼稚園と違い、稀に生まれてくる変身能力を持った子供たちが通…

    • 変身 – 幼稚園編5

      ある夜。僕は窓から外を眺めていた。隣にあるアパートの先生のお部屋に明かりが点いているのが見える。先生のお部屋に内緒で遊びに行けないかな?それでこっそり先生の服と入れ替わったら長い時間一緒に居られるかも!あっ、でも鍵かかってて入れないか。そん…

    • 変身 – 幼稚園編6

      今日も先生のお家に行って変身の練習するんだ。練習って言っても、先生の服に変身して来てもらってるだけなんだけど。先生に着てもらうとまるで先生を独り占めしてる感じがして嬉しいんだ。最近はそのまま外に出かけたりもする様になったよ。ドキドキするの僕…

    • 変身 – 小学生編1

      「皆さん、ご卒園おめでとうございます!先生も春からは別の所に行くことになりましたが、皆さんも元気に頑張ってくださいね!」水谷先生が涙を浮かべながらお別れの挨拶をしている。そう、今日は卒園式だ。大好きな水谷先生とも今日でお別れなのだ。お隣のア…

    • 変身 – 小学生編2

      今日は入学式なんだ。各学年に生徒が2~3人しかいないものだから、小中高と合同での全員参加の入学式兼、始業式なんだって。生徒は全員合わせて30人くらいしかいないみたい。横にずらっと並んだ先生たちの中でハルカ先生が手を振っている。今年入学の1年…

    • 変身 – 小学生編3

      新しい職場に来てから数か月が経った。もうすっかり初夏の陽気だ。ハヤト君の一般の授業が終わった後、自室で二人きりで変身の授業をするのがいつもの日課だ。「ハルカさん、今日はどんな練習するの?」「ん~どうしよっか?苦手な物にでも挑戦してみましょう…

  • マテリアル・ダイバー
    • マテリアル・ダイバー1

      西暦21XX年。ある日を境に人類の中に特殊な能力に目覚めるものが出始めてた。僅か数人であったが、能力を使って私利私欲に走るものもいれば、逆に正義のために力を使うものもいた。各国政府の首脳陣には報告が上がっていたが、あまりの特異性と発現する人…

    • マテリアル・ダイバー2

      「はい、確かに受け取りました。今度は提出忘れない様にしてくださいね。」俺は必要書類の提出忘れで大学の学生課に呼び出されていたのだ。それにしても綺麗な人だ・・・。あまり学生課には来たことが無かったが、こんなに綺麗な事務のお姉さんが居たとは知ら…

  • 二人の秘密の新婚生活
    • 二人の秘密の新婚生活1

      俺、朱里野望(しゅりの のぞむ)は今、お見合いに来ている。絶賛20連敗中だ。特に顔が悪いわけでも収入が悪いわけでもない。いつも言われるのが平凡、そして、つまらなさそう。そんな感じで今回もダメなんだろうな。親に進められるままに来たものの、相手…

    • 二人の秘密の新婚生活2

      「ふぅ~やっと仕事終わった~!これで楽しい週末だ。」俺、朱里野望(しゅりの のぞむ)は何処にでもいる普通のサラリーマン。つい最近、お見合いからスピード結婚したばかりで新婚である。一つだけ普通の人と違う点と言えば、任意に小さくなれるという点だ…

    • 二人の秘密の新婚生活3

      週末の自宅。リビングのソファーに座る俺。隣には新妻の好美さんがもたれ掛かる様に座っている。普通の何処にでもある様なイチャイチャラブラブの新婚家庭であった。一つだけ普通と違う点がある。俺が一寸法師の遠い子孫で、ある時から自由に小さくなる事が出…

  • 彼女と分裂彼氏
    • 彼女と分裂彼氏1

      俺はどこにでもいる普通の社会人だ。いや、普通の社会人だった。・・・そう、過去形である。この間彼女のせいで死にかけたのだが、それが切っ掛けで人に言えないようなあり得ない体質になってしまったのだ。彼女も普通の社会人だ。付き合って既に数年たってい…

    • 彼女と分裂彼氏2

      私は何処にでもいる遠距離恋愛中の普通のOL。この前、月に一度の彼とのデートの時にちょっとだけしでかしてしまいました。なんと!彼氏を車で轢いちゃいました~!!てへぺろっ♪幸いな事に大事には至らなかったので良かった良かった。ただ不思議なことにそ…

  • OH!シュリンカー
    • OH!シュリンカー1

      「叔母さん、今日からお世話になります。」「あらあら、長旅疲れたでしょ? 今部屋に案内するわね。」俺の名は望月 裕(もちづき ゆう)。この春からめでたく大学生だ。そしてこの人は東京に住む母の妹の千秋叔母さん。「あら、裕ちゃん!久しぶりだね~♪…

    • OH!シュリンカー2

      俺の名は望月 裕(もちづき ゆう)。この春から親戚の千秋叔母さんの家で下宿させてもらって大学に通っている。「ねぇ、裕兄さん。勉強見て欲しいんだけど。」声をかけてきたのは従姉妹の美人三姉妹の一番下の冬華ちゃん。女子高に通う二年生だ。ちょっぴり…

    • OH!シュリンカー3

      俺の名は望月 裕(もちづき ゆう)。東京の叔母さんの家に下宿しているのだが、美人三人姉妹の従姉妹との生活にもようやく慣れてきたところだ。「ねぇ、夏希は何のサークル入ってるんだっけ?」「ん~手品サークルだよ~。今度の学園祭でバニーの衣装着るん…

    • OH!シュリンカー4

      「裕ちゃん、お帰り~♪」「こんばんは~お邪魔してま~す♪」今日は春奈さんの同僚が遊びに来ていた。春奈さんと比べても引けを取らないくらい美人だ。そしてでかい!「あれ?叔母さんたちは?」「あれ~?聞いてなかった?今晩は温泉旅行でいないよ~。裕ち…

    • OH!シュリンカー5

      俺の名は望月 裕。大学に通うために親戚の千秋叔母さんの家に下宿させてもらっている。そして、なんとチョコレートを食べると身体が小さくなる特殊体質だったのだ。今日は大学の講義が休講で一日予定が空いており、家に一人なのだ。「何しようかなぁ・・・。…

    • OH!シュリンカー (番外編)

      やぁやぁ、お久しぶり。皆、俺の事を覚えているだろうか?俺の名は望月 裕。何年も前の話だが、チョコレートを食べると身体が縮小化してしまう体質だった男だ。だったと過去形なのはあの後体質が変わってしまったのか縮小化できなくなってしまったのだ。小さ…

  • 今日から魔法使い
    • 今日から魔法使い(序章)

      「はぁ・・・・ついに30歳か。」もう少しで日付も変わろうかという時刻。1LDKの狭いアパートの一室で、間藤 一(マドウ ハジメ)は一人つぶやく。顔は特に悪いわけでもなく、太っているわけでもない。特に趣味と言う趣味もなく、職場と部屋を往復する…

    • 今日から魔法使い1

      「う~ん、どれにしようかなぁ~。」俺は30歳の誕生日に突如現れた新人魔法使いサポート担当のキノから渡されたマジカロイド端末を覗き込みながら呟く。端末の画面には魔法配信サービスのマジカルプレイが表示されている。縮小魔法か・・・。昨晩キノに縮め…

    • 今日から魔法使い2

      「いやぁ~スゴイ体験だったけど、さすがに疲れたなぁ・・・。」俺、間藤 一は童貞30歳の誕生日になんと魔法使いに選ばれたのだ。そして昨晩はお隣の女の子の部屋へと潜入するつもりが、女の子の中にまで潜入してしまったのだ。思い出すだけで下半身が熱く…

    • 今日から魔法使い3

      「はぁ・・・今週は何か色々有りすぎて疲れたなぁ」今日は金曜。魔法使いになった俺だが、社畜の俺は普通に働いている。人間急には変わらないのだ。そんな俺だが、普段からデスクワーク中心で肩こりに悩まされていた。「SPも余っていることだし、何か肩こり…

    • 今日から魔法使い4

      「う~ん、朝か。」昨日はひどい目に有った。死にかけた上に、キノにこってり絞られ、先ほどやっと解放されたのだった。正座をさせられて蔑みの目で見られた上に、「変態!」だの、「クズ!」だの「スカトロ野郎!」などと心無い言葉を浴びせられたのだ。・・…

    • 今日から魔法使い5

      「ん~朝の散歩はすがすがしいな。」家の近所の大きな公園をぶらぶらと散歩中である。ちょこちょことペットの犬を連れた人とすれ違う。ベンチに座って愛犬におやつを上げている女性がいた。膝の上に乗せてかわいがっている。犬が女性の口をペロペロしている。…

    • 今日から魔法使い6

      俺の名は間藤 一(まどう はじめ)。30歳の誕生日に突然抽選で選ばれて魔法使いとなった。それは置いておいて・・・。「ぬぉぉぉぉ~!!仕事が終わらない!!納期がぁぁぁ~~~!!!」もっと・・・もっと時間が欲しい。そんなこんなで今日も魔法ダウン…

  • とあるシュリンカーの嫁探し
    • とあるシュリンカーの嫁探し1

      ジリリリリ・・・いつもより大きな目覚ましの音に目を覚ます。止めようとしても目覚ましは見つからない。「ん・・・あれっ?何だこれ!?」いつもと全く異なる様子に戸惑いを隠せない。着ていた寝間着は無く裸であり、辺りも暗い。ひとまずわずかに差し込む光…

    • とあるシュリンカーの嫁探し2

      俺の名は崇太。とある里に住む特殊能力を持った一族の次期当主である。昔からの先祖代々の決まりで都会に嫁探しに来ている。分家の所の葵と楓姉妹住む都会のマンションにお世話になっているのだ。今の所、それらしい出会いは無い。「さてと・・・」俺は一人呟…

    • とあるシュリンカーの嫁探し3

      俺の名は崇太。とある里に住む特殊能力を持った一族の次期当主である。昔からの先祖代々の決まりで都会に嫁探しに来ている。分家の所の葵と楓姉妹住む都会のマンションにお世話になっているのだ。ある朝、一本の電話にて起こされる。「そろそろ力の扱いには慣…

短編

  • [skeb依頼品]モルモットは液体

    「好きです!付き合ってください!!」「ごめんなさい。ちょっと生理的に無理。」俺は取り付く島もなく完膚なきまでに振られた。俺の名前は水流雫。ミズナガ・シズクと読む。顔は人並み以下、身長も人並み以下、学歴も人並み以下、お金?もちろん人並み以下だ…

  • 怪しい通販の広告が本物だった件

    「はぁぁぁぁ・・・何でこうなった?」俺は社会人3年目、契約社員で働いている。大人になれば自然に恋人が出来て普通に幸せになれるものとばかり思っていた。同級生に告白したらクラスで晒されてバカにされコミュ障を発症。気が付けば人の顔を見てまともに話…

  • 周回勇者は拗らせる

    ここは剣と魔法の世界。人族、獣人、巨人、エルフ、ドワーフなど多数の種族が魔物と呼ばれる脅威と戦っていた。少年は今年で12歳の誕生日を迎える。この世界では12歳で教会に行き、女神のご神託によりクラスという職業を与えられて成人の仲間入りとなる。…

  • 縮小病と治療薬

    「先生!夫の病気は治るんですか?正直に言ってください!!」「奥さん、落ち着いてください。旦那様の病名ですが近年見られるようになった縮小病というものです。大変言いにくいのですが、まだこの病気は完治した症例は無いのが正直な所です。」「それじゃ・…

  • 〇〇しないと出られない部屋

    世界各地にダンジョンが出現したのが10年ほど前だ。ダンジョンに出現するモンスターを倒すと稀少なアイテムなどをドロップする事が分かり、ダンジョン探索を生業とする人達も現れ始めた。浅い階層で出現するモンスターは比較的弱く、高校生等が週末にお小遣…

  • 波動の力は万能です

    世界が誕生した時、それは大いなる意志の力で構築された。その創造の根源たる力の名を波動と呼ぶ。波動により生命は造られ、生命から溢れる意志の力は波動となる。個々の生命から溢れる波動はこの世界を創造した波動に比べれば些細なものであり、通常であれば…

  • 魔々ごと

    俺たちは大学の旅行サークルで知り合って付き合う事になった。彼女の名前は葵で俺の名前は達也。大学卒業後も何度も二人で旅行に行き、もうちょっとでプロポーズかなと考えていた頃の話だ。俺たちは旅行先の公園でとある少女と出会った。その時に起こったとて…

  • 宇宙の果てから

    ───20XX年某県山奥「ああん?誠意見せてみろよ!誠意をよ!!」俺は目の前に居る宇宙人(?)相手にブチ切れているところだ。高校の夏休みを利用して山奥にソロキャンプに来ていた。月明りしかない山の中で見る満点の星空は格別だ。コーヒーを片手に静…

  • 未来からの訪問者

    ピンポーン!ピンポンピンポンピンポーン!!「ったく、誰だよ。休日の朝っぱらから・・・!」アパートを訪れるような親しい友人などいない。どうせ新聞かN○Kだろうが、あまりのしつこさに文句の一つでも言ってやろうとドアスコープを覗く。するとそこには…

  • 異能の世界

    ───ここはごく普通の平凡な世界。ただ一つ異なるのは一人一つの異能を持つこと。「んじゃ浩太、先に帰るわ。またな~。」そう言うと友人の輝樹は瞬く間に姿を消した。文字通り、目の前から急に姿を消したのだ。輝樹の異能は瞬間移動だ。異能の内容について…

  • ヒーローの受難

    「きゃぁぁぁぁーーー!!」「怪人だー!怪人が出たぞー!!」「大人しくしろ!ここは秘密結社トワイライト団が既に占拠した!」ここは人体改造によって強力な力を手に入れた怪人たちが徒党を組み、いくつもの悪の組織が乱立し縄張り争いを行う世界。だがしか…

  • オカルト研究会

    「ん~、地図だとこの辺のはずなんだけどなぁ・・・。」「ちょっと~先輩~待ってくださいよ~!!」「あったわ!!ねぇ、ここじゃない!?きっとこれよ!!」とある山奥の廃村跡からさらに進んだ山の中腹にある洞穴の中。その中に人々に忘れ去られてボロボロ…

  • 勇者が振られた件

    俺は勇者だ。魔王を倒すために聖女様と二人旅をしている。今のところ順調だ。男女の二人旅ということで、長い間旅を共にしているとどうしても恋愛感情というものが芽生えてきてしまう。そして俺はついに気持ちを我慢できずに聖女様に告白したのだ。結果、あっ…

  • トラックに轢かれて異世界へ

    俺はしがないブラック社畜のサラリーマンだ。休みなく働き、毎日終電。そんな終わりのない日々をずっと過ごしていた。あまりの疲労に意識がボーっとしていて赤信号にも気づかずに横断歩道を渡ろうとしてしまった。そして今、俺のサラリーマン人生は終わりを迎…

  • 縮小病

    「え~、あの人?」「そう、あの人だよ・・・。」「やっだ~、まじで~!!」ヒソヒソ・・・。高校1年生。僕にはある持病があるのだが、それが原因で中学ではいじめに合っていた。それで知り合いの居ない遠くの高校に入ったのだが、それでも僕の病気の事を知…

  • 秘め事

    「それじゃ真君、楓の事よろしくね。楓、真君に迷惑かけちゃだめよ!」そう言うと亜美おばさんはいつもの様に仕事に出かけて行った。「ねぇねぇ、今日は何して遊ぼっか~?」「そうだな~。じゃあ、いつもの所で宝探ししようぜ!」それは小学校高学年の夏休み…

  • 彼女のパンツ

    「なぁ・・・お願いだっ!頼む!」「えぇ~~~!? でもでも・・・。だからって、それはちょっと・・・。」俺は土下座して一心不乱に彼女にお願いする。そして最後の一押しだ。「頼む! 君の事が好きだからもっと一緒に居たいんだ!!」「・・・わ、分かっ…

  • かくれんぼ

    「も~い~か~い?」「ま~~~だ~~~だ~~~よ~~~!」やばい、急いで隠れなければ・・・。俺はこの春、特別枠で保育園の職員になったばかりだ。特別枠とは、特定縮小病患者支援法に基づいた採用枠のことである。近年、突然身体が小さくなる未知の病が…

  • 山神様の恩返し

    社会人になってからまともな休みも取れなかったが担当のプロジェクトが一息ついた頃、やっとまとまった休暇を取ることが出来た。季節は初夏に差し掛かっていた。昔から気になっていたあの夢についてはっきりさせたくて旅に出ていた。目的地は祖父の育った山奥…

  • 仁奈太のアルバイト

    俺の名前は朱里 仁奈太。今年から大学生だ。親父は海外に赴任中で、心配症の母は一緒について行っている。そのため今は自宅マンションに一人暮らしをしている。7月の前期試験も終わり、来月から2か月間の夏休みに入る。俺は自由に使えるお金が欲しくてアル…

  • とある夫婦の

    「ねぇ、あなた。今晩どうですか?」妻からの夜のお誘いだ。結婚してから5年。子供はまだいない。最近は夜の営みもマンネリ化気味で、刺激が足りないのか途中でダメになってしまうことがたまにあった。さすがに妻には申し訳ないと思っており状況を打破すべく…